挑戦

新型コロナウイルス (COVID-19) が世界中に及ぼした影響によりオンサイトサポートの機動力を高めることがさらに困難になったため、Howden 社は Vuforia Chalk への投資をさらに強化し、世界中の製品部門とサービス部門に標準化されたプログラムを展開しました。

従業員の専門知識がスタッフの有用性および効率性アップの鍵

従業員の専門知識は何にも代えがたいものです。機械の動作を完全に理解しているエンジニアから、製造ラインの細部すべてを把握している作業者まで、専門知識を持つスタッフは会社の収益に大きな影響を及ぼします。多くの製造業が、社内の部署と顧客の両方へのサポート提供に関して、これらの熟練スタッフに依存しています。しかし、頼ることができる熟練スタッフの数には限りがあるため、その知識の伝達に課題が生まれます。特に、世界規模で業務を展開している場合は。

拡張現実 (AR) とリモートアシスタンスソリューションを組み合わせることで、どこでも必要な場所で、これまでよりもずっとスピーディかつ効率的に、サポートと専門知識を提供できます。拡張現実 (AR) ツールによって離れた場所にいる熟練スタッフを製造業のサービスチームとリアルタイムで結び付ければ、コミュニケーションを改善し、馴染みのない問題や予測していなかった問題のトラブルシューティングを手早く行うことができます。AR によるリモートアシスタンスで、卓越したカスタマーサービスを提供するために必要な知識が常に従業員にもたらされるようになります。

Howden 社のミッションは、すべての顧客に卓越したサービスを提供すること

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スコットランドのグラスゴーに拠点を置く Howden 社は、顧客に工業製品を提供するグローバルエンジニアリング企業です。質の高い空気およびガス処理ソリューションに焦点を当てている同社の製品は、発電、廃水、金属、採鉱、運輸、石油およびガスなどの複数の分野を対象としています。160 年に及ぶ経験に支えられた Howden 社の幅広い回転装置は、非常に困難なアプリケーションエンジニアリングの課題の解決に役立っています。

Howden 社はオランダのプロダクトユニットで設計、製造した往復動圧縮機を世界に展開しています。Howden 社の多くのプロダクトユニットと同じように、ここでも世界中のサービスチームからトラブルシューティングのサポート依頼が日々寄せられています。このような場合、製品担当者を得意先に派遣しなければならないことがよくあります。そのため、一度にサポートできるチームや顧客の数に必然的に限界が生じます。

自分たちが得意とすることに集中したいと考えていました。つまり、機器に関する専門知識の提供です。ソフトウェア開発を行ったり、ハードウェア要件について心配したりしたくはありませんでした。

Graeme Russell 氏、Data Driven Advantage 担当コマーシャルリード、Howden "

Howden 社は PTC と連携して AR を利用したリモートアシスタンスソリューションを導入

顧客に対するサポートを改善し、熟練スタッフを現場に派遣せずに専門知識を提供するために、Howden 社は AR を利用したリモートアシスタンスソリューションの導入を決定しました。同社が選択したのは PTC の Vuforia Chalk です。その決め手は、強力なリモートアシスタンス機能が備わっているだけでなく、特別な設定不要で利用できるソリューションである点でした。広範な開発作業や統合作業は不要であるため、Howden 社はこのソリューションを迅速に導入して拡張できました。howden-chalk-option-2

Howden 社はこの取り組みを、オランダチームが関与する複数のパイロットプログラムから「小さく」始めました。しかし、新型コロナウイルスが世界中に及ぼした影響によりオンサイトサポートの機動力を高めることがさらに困難になったため、Howden 社はこの取り組みへの投資をさらに強化し、世界中の製品部門とサービス部門に標準化されたプログラムを展開しました。

Chalk を導入した現地のサービスチームは、タブレット端末とモバイルデバイスを使用して離れた場所にいる製品担当者とコミュニケーションをとります。問題が発生した場合、サポートチームから共有されたビデオや音声を介して、リアルタイムで製品チームが問題の選別とトラブルシューティングを行うことができます。製品担当者はサービスチームが見ているものとまったく同じものを見て、共有している現実の環境の上にデジタルアノテーションを付けて指示を出します。Chalk のデジタルアノテーションは技術者のビューに固定されるため、複数ステップの解決策でも簡単についていくことができ、間違いやミスコミュニケーションの危険性が大きく減少します。

その結果、現地のフィールドサービス技術者が支援を受けられるまでにかかる時間が大幅に短縮します。装置に関する評価やエンドユーザーに与えた助言について、技術者の確信が深まります。また、世界で活躍する熟練スタッフのサポートにより、Howden 社の現地チームは顧客に対して信頼できるアドバイザーという位置づけを確保できます。

新型コロナウイルスに起因するソーシャルディスタンスと移動の制限により、技術者を現場に派遣するのではなく、トラブルシューティングとガイダンスにより顧客を直接サポートする大きな機会があることが明らかになりました。迅速に対応し問題を解決するこの機能はダウンタイムの発生を阻止するため、顧客から高く評価されています。メリットがあることを認識した Howden 社は、近い将来、より複雑なサービス手順についても顧客をサポートすることを計画しています。

Howden 社は専門知識の伝達を成功させ、顧客に対するサポートを改善

Chalk を使用した最初の取り組みは、社内外から非常に高い評価を得ました。社内では、ほんの数週間の間に Chalk ユーザーが 7 人から 144 人に増加しました。また社外では、高いレベルのトラブルシューティング、メンテナンス、サポートが顧客から歓迎されました。Howden 社はこの取り組みをビジネス全体に拡大し、ほぼすべての製品サイトで使用されるようになりました。

「開発作業はありませんし、非常に直感的で使いやすくもあります。本当に簡単です。ここ数週間で、あっという間に規模を拡大できました」と Russell 氏は言います。

パイロットプログラムが成功を収めた後、Howden 社のエンジニアは Chalk を使用して、インドとアジアの顧客に潤滑油の交換手順とシャットダウンメンテナンスを手ほどきしました。どちらの業務も、スペア部品の提供やサービス契約など、顧客へのさらなるアフターマーケットサービスの提供につながりました。

「これらの取り組みから、さらに仕事のリクエストがくるようになりました。トラブルシューティングに関する助言を求められ、Vuforia Chalk でそれを提供したりしています。結果的に、さらにアフターマーケットの仕事の見積もりを依頼されています」と Russell 氏は言います。

最終的に、Howden 社は専門知識を世界中に伝達し、過剰な出張の必要性を削減するという目標を達成できました。そして、長期的なサービスと変革に向けて態勢を整え、サービスライフサイクル全体で顧客をより直接的にサポートできるようになろうとしています。