Creo Simulation:3D CAD解析機能

構造・熱・振動解析を備えた設計者向けシミュレーション機能。CAD環境下で性能を検証し、試作コストを削減します。

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Creo Simulation:3D CAD 解析機能

Creo Simulation は、3D CAD ソフトウェア「Creo」内で解析作業を行うことができる機能です。設計段階で性能を可視化・検証できる多彩なラインアップを揃えています。リアルタイムに結果を確認できる Simulation Live から、高度な非線形解析や熱・構造の連成解析に対応した Ansys 連携まで、用途や課題に応じて柔軟に選択可能です。エンジニアに馴染みのある Creo 環境でシームレスに活用でき、開発効率と品質を高めながら設計CAEを支援します。

  • Creo Simulation Live
  • Creo Ansys Simulation
  • Creo Ansys Simulation Advanced
  • Creo Simulation Extension
  • Creo Simulation Advanced Extension

詳細は下記リンクより カタログをご覧ください。

機能一覧ガイドブック

Creo Simulation :CADソフトウェアで解析するメリット

PTCのCADシミュレーションソフトウェアは、自動車、医療、産業ロボット、精密機械、防衛・航空といった多様な業界で活用されています。設計初期から疲労解析や振動制御、熱解析、コンプライアンス対応までをカバーし、品質保証やリスク低減を実現。開発サイクルの短縮と製品信頼性の向上を支援します。

PTCのCADシミュレーションソフトウェアは、自動車、医療、産業ロボット、精密機械、防衛・航空といった多様な業界で活用されています。設計初期から疲労解析や振動制御、熱解析、コンプライアンス対応までをカバーし、品質保証やリスク低減を実現。開発サイクルの短縮と製品信頼性の向上を支援します。

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コスト削減と開発スピードの加速

シミュレーションにより物理的な試作を減らし、材料やテスト費用を節約。仮想環境での検証によって問題を早期に特定できるため、市場投入までの期間を短縮し、自動車や産業ロボットなど競争の激しい分野で開発効率を大幅に向上させます。

シミュレーションにより物理的な試作を減らし、材料やテスト費用を節約。仮想環境での検証によって問題を早期に特定できるため、市場投入までの期間を短縮し、自動車や産業ロボットなど競争の激しい分野で開発効率を大幅に向上させます。

品質保証と信頼性の向上

疲労解析や固有値解析などを通じて、製品の耐久性や安定性を設計段階から確認可能。精密機械や防衛・航空の分野では、長期使用や極限環境下でも性能を保証することが求められ、シミュレーションが不具合やリコールを未然に防ぐ手段となります。

疲労解析や固有値解析などを通じて、製品の耐久性や安定性を設計段階から確認可能。精密機械や防衛・航空の分野では、長期使用や極限環境下でも性能を保証することが求められ、シミュレーションが不具合やリコールを未然に防ぐ手段となります。

コンプライアンス対応とリスク低減

医療機器をはじめとする規制の厳しい業界では、安全性と規格遵守が必須です。熱シミュレーションや構造解析によってリスク要因を早期に特定・改善することで、国際規格や法規制に対応。製品の信頼性を高めるとともに、コンプライアンスを確実に確保します。

医療機器をはじめとする規制の厳しい業界では、安全性と規格遵守が必須です。熱シミュレーションや構造解析によってリスク要因を早期に特定・改善することで、国際規格や法規制に対応。製品の信頼性を高めるとともに、コンプライアンスを確実に確保します。

Creo Simulation の主な機能

Creo Simulation は、シミュレーションの基本機能に加えて拡張機能を組み合わせることで、有限要素解析や熱解析、振動解析、疲労解析など、ニーズに応じて柔軟にカスタマイズすることができます。設計段階から性能検証を強化し、信頼性の高い製品開発を支援します。

有限要素解析(FEA):

部品やアセンブリに荷重を与えた際の応答を有限要素法で解析し、設計性能を事前に評価

静解析:

応力・ひずみ・変位を算出し、設計段階で強度や安全性を確認するための基本解析機能

有限要素モデリングの理想化:

ソリッド、シェル、ビーム、ばね、溶接部などの理想化要素による効率的なモデル化

自動メッシュ生成:

ジオメトリ変更時にメッシュを自動的に更新し、解析効率と精度を維持

結果の表示とレポート作成:

コンター図や断面表示、アニメーションによる可視化と標準フォーマットでの出力

固有値解析と座屈解析:

固有振動数モードや座屈荷重を求め、共振や構造不安定を防止する設計検証

定常熱伝導解析:

定常状態での温度分布を解析し、材料や構造に及ぼす熱影響を把握

接触解析:

部品同士の接触や摩擦を解析し、組立状態での応力伝達や挙動を把握

高度な有限要素理想化:

積層材シェルや非線形ばね、破壊力学など高度な理想化手法による解析

非線形解析と大変形:

弾塑性や超弾性材料の挙動を解析し、時間依存や大変形を伴う設計を検証

動解析とプリストレス解析:

周波数応答やランダム応答を解析し、事前応力を考慮した構造挙動を評価

非定常熱伝導解析と非線形熱解析:

時間依存の温度変化や非線形材料特性を考慮した熱解析

メカニズムダイナミクス:

機構の動的挙動を解析し、MDO結果や内力を構造解析へ転送して評価

公差解析:

製造公差が組立や性能に与える影響を評価し、品質と生産性を確保

モールド充填解析:

成形時の樹脂流動を解析し、充填不良の発生を予測して改善策を検討

疲労解析:

繰り返し荷重下での寿命を予測し、長期耐久性と品質保証を支援

ヒューマンファクター解析:

操作性や人間工学を解析し、使いやすさや安全性を設計段階で検証

エンジニアリングノート:

Mathcadワークシートを直接Creoモデルに組み込み、設計根拠を一元管理

ビヘイビアモデリング:

ジオメトリやパラメータの関係を定義し、意図通りに動作する設計を実現

設計の最適化:

設計変数を探索して目標を満たす構造を導き、軽量化と強度確保を両立

ジェネレーティブデザイン:

設計条件を入力するだけでAIが自動的に最適構造を生成し、複数案を比較検討可能

リアルタイムシミュレーション機能:Creo Simulation Live / Creo Ansys Simulation

設計エンジニアのためのシミュレーション(Creo Simulation Live)

Creo Simulation Live を利用することで、設計中に構造解析、固有値解析、熱解析、流体解析をリアルタイムに実行できます。荷重による応力や変位、共振リスク、温度分布や流体の挙動まで即座に確認でき、設計プロセスに解析を組み込むことで効率的に検討や修正を行うことができます。

Simulation Live の詳細

Creo 解析担当者のためのシミュレーション(Creo Ansys Simulation)

Creo Ansys Simulation を使用すると、非線形要素や複雑な境界条件を含む高度な解析に対応できます。構造の詳細評価、動的応答やランダム振動、定常・非定常熱解析、CFD による流体解析まで幅広く実施でき、製品の信頼性や耐久性を高精度に検証することができます。

Ansys Simulation の詳細

Creo Simulationお客様導入事例

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Cummins 、ジェネレーティブデザインとシミュレーションで材料を最大 15% 削減

世界的な電力リーダー企業である Cummins は、サステナビリティを最優先に掲げ、Creo を活用した設計改革を推進しています。ジェネレーティブデザインの適用により通常使用する材料を 10~15% 削減し、環境負荷とコストを同時に低減。さらに Creo Simulation Live によるリアルタイム解析で設計者が迅速に意思決定できるようになり、開発スピードと品質の両立を実現しています。

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CUPRA 、有限要素シミュレーションで部品の軽量化と部品コスト削減を実現

スペイン発のスポーツカーブランド CUPRA は、PTC の Creo と Windchill を活用し、自動車部品の設計と製造を最適化しています。2D 設計による不具合を解消し、3D モデル上で有限要素シミュレーションを実施することで、軽量化と信頼性向上を実現。部品コストを 15% 削減し、一部では開発から製造までの期間を 2 週間に短縮する成果を上げ、レースの世界で継続的な進化を遂げています。

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HPE COXA 社、Creo による設計統合で市場投入期間を 50% 短縮

高級スポーツカーやレーシングカーの部品を設計・製造する HPE COXA 社は、分離した複数ソフトウェアの使用による非効率を解消するため、Creo による統合プロセスを導入しました。ジェネレーティブデザイン、付加製造、リアルタイムシミュレーションをシームレスに活用することで、設計から製造に要する時間を 30% 削減。さらに構想から納品までの期間を 50% 短縮し、設計の俊敏性を高めつつ顧客満足度を維持しています。

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Creo Simulation Live による迅速で信頼性の高い検証

大学教授であり工業デザイナーの Marco Antonelli 氏は、パラアスリートの多様な体型やニーズに対応する革新的なハンドバイクの開発に挑みました。Creo Simulation Live を活用することで、設計環境内で外部ツールを介することなくリアルタイムにシミュレーションを実行。数秒で結果が返る高速性と高い信頼性により、開発プロセスを加速しながら品質と耐久性を確保しました。

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Creo Simulationに関するご質問 (FAQ)

Creo Simulation Live (CSL)、Creo Ansys Simulation (CAS)、Creo Ansys Simulation Advanced (CASA) にはどのような違いがありますか?

設計者向けに独自に設計された PTC のシミュレーションソフトウェアは、使い慣れた Creo のユーザーインターフェース、設計用語、CAD や CAE データとのシームレスな統合機能を備えています。有限要素解析 (FEA) 機能の総合的なセットを使用することで、構造、熱、振動の完全な解析ソリューションを簡単に利用できるようになります。
設計中にリアルタイムのフィードバックを参照する場合は、Ansysベースの Creo Simulation Live をお選びください。いくつかの簡単な条件を定義するだけで、ソフトウェアが残りの作業を実行し、フィーチャーの編集または作成時に結果をリアルタイムに表示します。単に便利で高速なだけではなく、通常のワークフローの一部として設計ガイダンスを提供します。
設計中にモデルの包括的な解析を実行する場合は、Creo Ansys Simulation (CAS) または Creo Ansys Simulation Advanced (CASA) をお選びください。どちらも設計の改良と検証を目的としたソリューションですが、CASA には非線形接触や非線形材料などのユースケースをサポートするというメリットがあります。また、CASA では構造解析と熱解析を同時に実行できます。

固有値解析にはどのような種類がありますか?

固有値解析と座屈解析は、構造工学において、設計の動的な面と安定性の評価に不可欠です。固有値解析により、振動の固有振動数モードを特定できます。これは動的力に対する構造の応答を理解するうえで重要です。固有値解析ではまた、剛体モードを自動的に処理し、拘束なしの振動に関する知見を得られます。一方、座屈解析は、構造の安定性の評価、臨界荷重の特定、不安定なスナップスルー問題の解決に不可欠です。座屈荷重を特定することで、圧縮力に耐えうる設計を行い、壊滅的な不具合を回避できます。固有値解析と座屈解析を併用することで、構造の最適化、共振の防止、さまざまな荷重条件下での安定性の確保につながります。

Simulation Liveで大まかな解析を行い、その後Creo Simulateで詳細な解析を行う際に、Simulation Liveで設定した解析条件をCreo Simulateに引き継ぐことは可能でしょうか?

Creo SimulateからSimulation Liveへ設定を引き継ぐことは可能ですが、その逆、Creo Simulateに設定を引き継ぐことはできません。詳細解析を行う際に、Creo Simulateではなく、Creo Ansys Simulationを使用する場合は、この連携が実現できます。

メッシュ要素のアスペクト比が大きくなるような板金製品のような薄肉形状の構造解析において、解析精度を検証したデータはありますか?また、精度よく解析するための設定方法はありますか?

薄肉構造の解析は難しいものです。通常、他の解析でもソリッドで要素分割を行うと、解析規模が非常に大きくなりがちです。そのため、シェル要素を使うなどの工夫が必要になります。しかし、Simulation Liveにはシェル要素での置き換え機能がないため、薄肉構造に関しては精度を出すのが難しいという点があります。
薄肉構造の解析結果を検証したデータについては、残念ながら現時点で検証結果はありません。また、精度よく解析を行う方法として、現実的かどうかは分かりませんが、GPUのVRAM容量が大きいものを使用することで、より高精度な計算が可能です。シミュレーションライブはVRAMの容量をもとにGPUの性能を判断し、分割サイズを決定するため、VRAM容量が大きいGPUを使用することで、より精度の高い計算ができるようになります。
また、精度を優先する設定もありますが、スピードよりも精度を重視するためには、設定でその調整を行うことが可能です。