ALM(アプリケーションライフサイクル管理)

アジャイルエンジニアリング機能で要件管理、リスク管理、テスト管理を統合し、高品質なソフトウェアの提供を加速します。

アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) とは?

アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) とは、最初のアイデアから設計、開発、テスト、デプロイ、販売終了まで、ソフトウェアや製品のライフサイクルを管理する戦略的なプロセスです。ソフトウェアエンジニアリングチームは ALM を採用することで、開発手法として確立されたアジャイルと信頼できる最新情報を使用して、プロジェクトで効率的に共同作業を行えるようになります。ALM は、製品、チーム、企業を成功に導くための基盤を構成する要素です。

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ALM が重要な理由

アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) により、チームは現代のソフトウェア開発に内在する複雑さに対応できます。近年、ソフトウェアを介して価値を提供する製品が増加しています。たとえば、平均的な自動車は、1 億行を超えるコードを実行するマイクロプロセッサーで構成されています。ALM は、人、プロセス、ツールを結び付けることで共通の目標を中心にチームを連携させ、ソフトウェアの提供を迅速化し、規制遵守を簡素化します。

アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) のメリット

可視性の向上

最新の要件、リスク、テストデータにどこからでも透過的にアクセスできるため、チームはソフトウェアを適切かつ正確に構築できます。

最新の要件、リスク、テストデータにどこからでも透過的にアクセスできるため、チームはソフトウェアを適切かつ正確に構築できます。

コンプライアンスの強化

ライフサイクル全体で成熟したプロセスが使用されるように制御、監視します。エンドツーエンドのトレーサビリティにより、安全性が重視される規制、ガイドライン、品質標準に簡単に従うことができます。

ライフサイクル全体で成熟したプロセスが使用されるように制御、監視します。エンドツーエンドのトレーサビリティにより、安全性が重視される規制、ガイドライン、品質標準に簡単に従うことができます。

迅速なデプロイメント

要件管理、リスク管理、テスト管理を効率化するアジャイル方式でソフトウェアの提供を加速します。繰り返し可能な共通のプロセスで開発チームと運用チームを連携させます。

要件管理、リスク管理、テスト管理を効率化するアジャイル方式でソフトウェアの提供を加速します。繰り返し可能な共通のプロセスで開発チームと運用チームを連携させます。

製品品質の向上

自信をもって製品を提供できます。ALM では製品ライフサイクル全体で品質管理を実施できるため、製品の品質、安全性、信頼性が向上します。

自信をもって製品を提供できます。ALM では製品ライフサイクル全体で品質管理を実施できるため、製品の品質、安全性、信頼性が向上します。

開発コストの削減

個人とチームのタスクの自動化、再利用の促進、焦点の明確化、複雑性の緩和、手戻りの最小化を実現することで、高品質なソフトウェアの開発にかかるコストを削減します。

個人とチームのタスクの自動化、再利用の促進、焦点の明確化、複雑性の緩和、手戻りの最小化を実現することで、高品質なソフトウェアの開発にかかるコストを削減します。

ALM の主な領域

ガバナンス

ソフトウェア開発のために適切に文書化された透明性の高いガバナンスフレームワークを確立します。ALM により、意思決定のための透明性の高いプロセスを確立し、プロジェクトおよびソフトウェアシステムの監視と説明責任を強化できます。

アプリケーション開発

最新のアジャイルソフトウェア開発に内在する複雑さに対応します。現代のソフトウェアエンジニアの生産性は、ほんの数年前のエンジニアよりも大幅に向上しています。この目覚ましい効率向上は、複雑性が増す中で達成されました。ALM は、ソフトウェア開発に関する信頼できる唯一の情報源とエンドツーエンドのトレーサビリティを提供し、要件管理、テスト管理、プロジェクト管理に対応することで、最新のソフトウェア開発を可能にしています。

メンテナンス

ソフトウェアライフサイクル全体にかかるコストの 40~70% をメンテナンスが占めると言われています。継続的なソフトウェアメンテナンスは、不具合の修正、競争力の維持、変化する顧客ニーズへの対応に欠かせません。アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) によって、各チームは製品の寿命全体で変更と製品のリリース予定を効率的に追跡して管理できるようになり、最初のデプロイメントから長期にわたって、製品は本来の機能を適切に発揮できます。

アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) のフレームワーク

ALM の段階は組織によって異なりますが、一般的には以下のようなものです。

要件の定義

関係者が問題を分析し、ソリューションの大まかな範囲を定義します。イテレーションを繰り返す中で、要件は洗練され細密化されます。

設計

ソフトウェアアーキテクトと設計エンジニアは、ソリューションの構成要素、動作、関係を特定しながらソリューションの構造を繰り返し定義します。

ソフトウェア開発

分析担当者、設計者、開発者、テスト担当者、リーダーで構成されるソフトウェアエンジニアリングチームが連携して、連続するバージョンのソフトウェアを開発します。

テストと品質保証

全員が品質に関する責任を担っています。QA とリスク管理はすべてのイテレーションに含まれており、提供されるソフトウェアが本来の要件を満たすものであることを確認するテストが実施されます。

デプロイメント

この段階では、提供するソフトウェアの準備、インストール、運用に関する作業を実施します。

メンテナンス

リリース後、サポートチームは機能強化リクエストと不具合を受け取ります。新しいリリースは、不具合を修正しソフトウェアを更新するための機会になります。

ALM の主な機能

アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) を最大限に活用するには、以下について熟知している必要があります。

要件管理 - 市場に関する分析データとビジネスニーズを収集し、ソフトウェアエンジニアリングの方向性を決めて共通のビジョンでチームメンバーを連携させます。
ソフトウェア開発 - 共同作業と自動化によって高品質なソフトウェアを迅速に構築します。
品質管理とテスト - ライフサイクルの各段階で結果を検証して確認し、品質を向上させ、コストを削減します。 アジャイルプロジェクト管理 - 柔軟性、コラボレーション、継続的な改善を優先するソフトウェアエンジニアリングのベストプラクティスを採用します。
DevOps - ソフトウェアのデプロイと運用を成功に導く、効率的で繰り返し可能なプロセスを定めます。ソフトウェアを計画し、監視します。
リスク管理 - 最も重要な問題に焦点を当てることで、内外の脅威を特定、分析、軽減します。
ソフトウェア設計 - 部門の壁を超えて共同作業を行い、革新的で高品質なソフトウェアを設計します。 コラボレーション - 最新のプロジェクト情報にシームレスかつ透過的にアクセスし、リモートでの並行作業を実現します。
規制遵守 - 規制基準に準拠してソフトウェア開発ガバナンスを実現します。 分析 - ソフトウェアの品質、使用状況、チームの迅速性に関する分析データを取得して、ソフトウェアエンジニアリングプロセスと予測可能性を継続的に改善します。 ソースコード管理 - コード編集ツールと統合して変更を追跡および管理し、ソースコードを要件、リスク、テストデータに簡単に関連付けます。

ALM ツール

Codebeamer

PTC Modeler

PTC RV&S

pure::variants

Windchill PLM ソフトウェア

Codebeamer Codebeamer を導入すると、製品およびソフトウェアエンジニアリングを大幅に簡素化し、要件管理、リスク管理、テスト管理をアジャイルと統合し、OSLC を基盤にして PTC のデジタルスレッドとの統合を実現できます。 PTC Modeler PTC Modeler は PTC のエンジニアリングデジタルスレッドと統合し、OSLC を適用および拡張して、ソースコードを自動的に生成および同期する高品質なモデルを実現します。 PTC RV&S PTC RV&S により、組み込みのソフトウェア変更および構成管理と、OSLC 標準に基づく PTC のエンジニアリングデジタルスレッドとの統合に対応できます。 pure::variants pure::variants enables systematic reuse of assets across entire product portfolios, optimizing the development process, reducing time to market, and improving product quality. Windchill PLM ソフトウェア 中核的な PDM アプリケーションと高度な PLM アプリケーションの包括的なポートフォリオ全体で提供される、すぐに使える標準化された機能を活用して短期間で価値を創出できます。

アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) のお客様事例

 

Veoneer
Medtronic
LeddarTech
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Veoneer 社による自動車の安全性強化

最先端の自動車開発を陰で支える世界有数の部品供給メーカーである Veoneer 社が、Codebeamer によって自動車の安全性を向上させた方法をご確認ください。

Veoneer 社の事例

Medtronic 社におけるアジャイル開発の導入

世界的な医療技術のリーダーである Medtronic 社が、医療規制のコンプライアンスを遵守しながら組織内へアジャイルを展開した方法をご確認ください。

Medtronic 社の事例

ISO 26262 対応 ALM を活用して開発を刷新

自律走行車向けの最新の環境センシングソリューションを提供するために、LeddarTech 社が Codebeamer を選択した理由をご確認ください。

Leddartech 社の事例

未来の自動運転システムの開発

NAVYA 社は、商業利用が可能な自動運転シャトルバスを世界で初めて実用化しました。NAVYA 社が開発ツールセットを最新化した方法をご確認ください。

NAVYA 社の事例

ALM の未来

ソフトウェアエンジニアはアジャイル方式で自動的にコードを生成し、再利用可能な既製のコンポーネントを利用して時間とコストを節約しています。AI が支援するエンジニアリングによって、製品開発の効率がさらに向上すると見込まれています。ソフトウェアエンジニアリングが進化を続ける中、透明性、ガバナンス、コラボレーションの基本原則を実現する ALM 機能が常に必要とされるようになるでしょう。

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よくある質問 (FAQ)

ALM を使用する目的は何ですか?

アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) は、人、ツール、プロセスを連携させる必要があるソフトウェア製品またはプロジェクトに適用できるソリューションです。ALM は、ソフトウェア、コンポーネント、ライブラリなどの開発を支援します。

ALM は規制の多い業界をどのように支援しますか?

航空宇宙および防衛、医療および製薬、運輸および自動車などの規制の厳しい業界では、安全が重視される製品の構築のために特別な要件が課されます。これらの要件は、最終製品の安全性と品質だけでなく、ソフトウェア開発プロセス自体の厳密性と監査可能性にも影響を与えます。包括的なガバナンスフレームワークを提供する ALM は、規制の多い業界におけるソフトウェア開発の支援を得意としています。ALM の専門的な機能は、IEC 82304-1、IEC 62304、ISO 14971、FDA 21 CFR Part 11 および 820、ISO 26262、ISO 13485、Automotive SPICE、CMMI、その他の標準や規制をサポートします。

ALM ソフトウェアと PLM ソフトウェアの相違点は何ですか?

ALM ソフトウェアと PLM ソフトウェアは連携してデジタルトランスフォーメーション (DX) を実現します。ALM は、ソフトウェアのライフサイクル全体を通して、ソフトウェア要件、テスト資産、ソフトウェアリリースの管理を得意としています。PLM は、製品、設計ドキュメント、製品プラットフォーム、バリエーションの管理を得意としています。ALM と PLM の併用により、企業は製品ポートフォリオ全体を管理できます。

ALM はどのようなソフトウェア開発プロセスに対応していますか?

アプリケーションライフサイクル管理 (ALM) はプロセスに依存しない分野であるため、あらゆるソフトウェア開発プロセスの導入に使用できます。ただし、一部の ALM ツールではプロセスの選択が制限される場合があります。このため、Scrum、SAFe、V モデル、別のアジャイルまたはハイブリッドプロセスなど、ユーザーが希望する作業方法に対応し、それを自動化できる ALM プラットフォームを選択することが重要です。

What is the difference between SDLC and ALM?

Application Lifecycle Management (ALM) is the governance of software development throughout its lifecycle, whereas software development lifecycle (SDLC) is more precisely the initial development phase of the software itself, or the process used to define and execute a software build and implementation. While SDLC focuses on the technical aspects of development, ALM covers all activities from planning to retirement. SDLC is under the larger ALM canopy.

What is the difference between ALM and DevOps?

ALM encompasses the entire lifecycle from inception through retirement, including requirements management, design, development, testing, deployment, and maintenance, to provide a centralized platform for managing these processes and enable collaboration among different teams and stakeholders. DevOps is a software delivery approach to eliminate barriers between existing development and operations teams that evolved from agile practices requiring more harmony between development and operations teams. DevOps practices emphasize continuous integration and delivery, automation of infrastructure, and monitoring with the goal of increasing software delivery speed, reliability, and quality.

Is ALM only for waterfall teams?

While ALM methodologies were originally developed to support traditional waterfall development processes, they are adaptable to various development methodologies, including agile, iterative, and hybrid approaches. Codebeamer is custom-built to help teams go agile. Teams that prefer waterfall can continue to use that methodology, or if they seek to mix both methodologies on their road to agile adoption, they can leverage the agile-waterfall hybrid features in Codebeamer. ALM’s primary goal is to provide a centralized platform for managing the entire lifecycle of an application, regardless of the specific development methodology being used.