デジタル技術へのアプローチ: リーダーによる差別化への対応

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エグゼクティブサマリー

2004 年、世界中に 9,000 店舗以上を展開する大手レンタルチェーン店の Blockbuster 社は最盛期を迎え、その勢いは当時最大のライバルだった Hollywood Video 社を買収できそうなほどでした。1985 年の創業以来 19 年間、Blockbuster 社は新店舗の建設や買収、顧客向けの新たなサービスやパートナーシップの開発を通じて着実に成長し、2004 年にはあらゆる面でリーダー的存在になりましました。業界の頂点に君臨していた Blockbuster 社は、当時、多くの顧客に誰もが楽しめるサービスを提供し、そのサービスは、娯楽に欠かせないものと思われました。

しかし今では 25 歳以下の若い人々の間で Blockbuster 社はほぼ無名の存在です。現存する店舗は 1 つしかないからです。Blockbuster 社は 19 年間で 9,000 店舗を買収し、その後の 18 年間で 8,999 店舗を失ったのです。

この大手レンタルチェーン店のストーリーから学べる教訓と普遍の真理は、たとえ今日リーダーであっても、明日リーダーであるとは限らない、ということです。崩壊は通常、一夜にして起こるものでも、また 1 つの大失敗が招くものでもありません。小さな失敗をすること、あるいは行動すら起こさないこと(たとえば 2000 年、Blockbuster 社は当時無名だったスタートアップ企業の Netflix 社を 5,000 万ドルで買収する話を断っています)の積み重ねが、一見無敵の巨大企業が転落する要因になりえるということです。経済不況や混乱も、それほど関係ありません。

Blockbuster 社はさまざまな失敗によって差別化を維持できずに財政破綻に陥りましたが、本質的な失敗は間違いなく、彼らが「プロアクティブに行動しなかったこと」です。真の脅威は Hollywood Video 社ではなく、Netflix 社でした。Netflix 社は競争優位性だけでなく、将来的な優位性を獲得できるモデルを追求していました。つまり、適応性と柔軟性を兼ね備え、デジタルインフラを念頭に置いたモデルを構築しようとしていたのです。今ではその Netflix 社さえ新たな競合に苦戦を強いられ、リーダーとしての地位が脅かされています。今後 Netflix 社が映像ストリーミングの分野で十分に進化し、現在の地位を維持できるかどうかは、時が経たなければわかりません。

このストーリーは特定の業界に根差してはいるものの、すべての業界に当てはまります。永続が保証されている企業はありません。特に、技術と混乱の両方が加速する中、「行動を起こさないこと」が、市場のリーダーとなってその地位を維持するための長期的な解決策だと言える企業もありません。

この主張を裏付けるため、PTC は企業やその業務ワークフローがどのように進化しているか広範な調査を実施しました。その結果、Leaders Measure Software Utilization最新の技術プラットフォームやトレンドに積極的に投資している企業が、確実に優位に立っていることがわかりました。より具体的には、デジタルへのアプローチを重視するリーダーに共通する 5 つの特性が、PTC の分析により明らかになりました。

  • リーダーは、組織を所有し支配する意義をより強く感じている
  • リーダーは、場所に関係なく仕事ができることを優先している
  • リーダーは、ソフトウェアの使用状況を把握し、組織の隅々にまで目を配っている
  • リーダーは、IT 担当者が絶えず直面するデータやシステムの維持管理のプレッシャーを解消している
  • リーダーは、サイバーセキュリティへの継続的な投資を優先している

各項目の詳細については、このホワイトペーパーでご説明します。

 

 

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調査方法

PTC はこの調査で、SaaS (Software as a Service) とクラウドサービス業務に焦点を当て、業務の進化に関するさまざまなトピックに関する 28 の質問を作成し、76 名に回答を依頼しました。回答者は航空宇宙および防衛製造、自動車製造、電子およびハイテク製造など、米国中のさまざまな業界で働くフルタイムの意思決定者(ディレクターレベル以上)です。このホワイトペーパーでは、技術的リーダー、あるいは技術的ラガード(後れを取っている)を自認する人々の行動の違いを分析して得られた、5 つの主な洞察に焦点を当てていきます。

回答者には、技術の採用と導入という点で、自分がリーダー企業に属していると思うか、それともラガード企業(技術的に後れを取っている)に属していると思うかを質問しました。直感的な回答を引き出すため、回答者にはそれぞれのカテゴリーを定義する基準は提示しませんでした。76 名のうち、「リーダー企業に属している」と答えた回答者は 40名 (53%)、「ラガード企業に属している」と答えた回答者は 36 名 (47%) でした。完全に等しい比率ではないものの、リーダーとラガードを自認する企業の意識や行動に関する洞察を推定するには、いずれも十分な数を満たしていると判断しました。

主な用語


本調査では主に、クラウドサービスや SaaS に関する発展途上の概念を扱っています。そのため、ある設問では回答者に「ユーザー自身がソフトウェアソリューションのインストールや保守をするのではなく、インターネットを介してサービスとしてそれらを利用すること」を意味する用語を選択してもらいました。回答者は、SaaS、クラウド、またはクラウドネイティブを選択することになります。ただし、この 3 つの用語はそれぞれ意味が異なると PTC は認識しています。そのため、現時点で有効な定義を以下で説明します。

クラウド: クラウドコンピューティングの略称。さまざまなソフトウェアサービスをオンライン、オンデマンドで提供および利用できます。特に計算能力とストレージオプションがよく利用されます。認証されたユーザーなら誰でもこれらのサービスにアクセスできますが、通常はサードパーティーのプロバイダーがメンテナンスと管理を担当します。

クラウドネイティブ: クラウドネイティブのアプリケーションは、クラウドコンピューティングが提供する機能を主な構成要素として設計および開発されています。クラウドネイティブのソフトウェアアプリケーションは、パブリック、プライベート、ハイブリッドなど、さまざまなタイプのクラウド上で実行されます。クラウド専用に開発されているため、完全に同一の機能を提供できるオンプレミス版が存在することはまれです。

SaaS: SaaS (Software as a Service) は、ユーザーが購入し一定間隔(通常は月または年単位)で更新する、サブスクリプションモデルです。このモデルを購入すると、継続的にアップデート、保守されるソフトウェア製品を利用できるようになります。各種セキュリティおよびユーザビリティの基準を維持するために、頻繁かつ確実に改良されます。

オンプレミス: 一般に、使用する場所にインストールされ、そこでメンテナンスとアップデートが行われるソフトウェアアプリケーションを指します。オンプレミスの場合、ソリューションを最新の状態に維持し、その有効性を保つ責任の大部分はエンドユーザーが負います。

リーダーは自社へのオーナーシップを感じている

リーダーとラガードの行動の違いを掘り下げる前に、両者の視点のうち、3 つの基本的な特性の違いに注目することが重要です。

1 つ目は、コントロールに対する考え方です。リーダーの場合、自社の方向性をよりコントロールできていると感じる傾向があります。企業のデジタルトランスフォーメーション (DX) への取り組みについて、重要な意思決定を行う唯一の権限は誰が有しているかを尋ねたところ、「権限は自分にある」と答えたリーダーは 45% でしたが、ラガードは 28% にとどまりました。反対に、ラガードは「会議には参加しているが、デジタルトランスフォーメーション (DX) の重要な取り組みに関する最終的な権限は有していない」と回答する割合が 14% と、リーダーの 5% と比べてはるかに高い傾向にありました。

2 つ目の違いは、オーナーシップに対する考え方です。コントロールすることは、通常、オーナーシップをもつことと同義です。そして大抵のオーナーは、自分をチームの一員に過ぎない(端的に言えば「便乗」している)と考える人よりも誇りを感じています。この誇りが企業の方向性への満足感や自信をより高め、調査でよりポジティブな回答を引き出した可能性があります。

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3 つ目の違いは、技術の導入に対する考え方です。このコントロール感が技術の導入パターンに直接関係していると考えられます。ラガードは技術の早期導入者ではありません。ラガードの中で、技術の早期導入者と認識している人は 1 人もいませんでした。つまり、新しい技術が登場したら不具合や技術的な問題の如何にかかわらず導入したいとは考えないということです。一方、リーダーの過半数以上 (53%) が、自社は技術の早期導入者だと回答しています。この違いは逆の設問でも顕著でした。つまり、自社を早期導入者ではないと認識している割合は、リーダーではわずか 3% だったのに対してラガードでは 56% でした。ラガードは、技術がしっかりと確立されてから導入する必要があると感じていたのです。この結果によって、企業カテゴリーによる技術の導入傾向の違いと優先順位が明らかになりました。

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変化のスピードが加速する中、この対照的な結果は、技術が熟成するまで導入しないという姿勢が企業にもたらす危機を浮き彫りにしています。

リーダーは、場所に関係なく仕事ができることを優先している

新型コロナウイルス感染症の拡大により、知識労働者の間にリモートワークや柔軟なハイブリッドワークが大規模に広がりました。これについてはすでに十分なデータが存在します。PTC の調査を含め、多くの調査が実施され、そのすべてがこの事実を裏付けています。一方、知識労働者は感染症の拡大以前からリモートワークやハイブリッドワークに移行していたという事実もよく知られています。興味深いのはここからです。

リモートワークへの移行は、新型コロナウイルス感染症の拡大が発端ではありません。感染症の影響が出る前から、一部の企業では従業員が自分のライフスタイルに合わせて業務を遂行できるよう、ハイブリッドワークや完全なリモートワークを実験的に導入していたのです。リーダーの大半 (60%) は現場での作業を要求していますが、それ以外のリーダー (40%) はある程度の自由度を認めています。これとは対照的に、ラガード企業で同様の柔軟性を認めている企業は 19% に過ぎませんでした。

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リーダーとラガードの違いを説明する上で、この違いは最も重要と思われます。リーダーは、ハイブリッドワークやリモートワークを可能にする SaaS、またクラウドインフラなどの技術をいち早く導入し、試験運用を始めました。こうした試験運用から新しい働き方の大枠が導き出され、新型コロナウイルス感染症拡大のような予期せぬ事態にも適切に対処できるようになったのです。

このような対応により、ほかの企業が新しい現実に適応しようと苦労する中、これらのリーダーたちは困難をうまく切り抜け、生産性の低下を回避できるのです。リーダーの積極的な行動は経済的な優位性を生みますが、ハイブリッドワークやリモートワークを長期的に導入することで得られるメリットはさらに広がります。

回答者には、従業員の定着率、人材獲得、コラボレーション、生産性、イノベーションなどさまざまな項目を評価してもらい、その後、ハイブリッドワークやリモートワークに対する企業の方針が、これらの項目にプラスの効果を生んでいるか、また、生んでいるとすればどのようなものかを判断してもらいました。結果は対照的でした。

概して、リーダーは、ラガードよりもプラスの効果を生んでいると回答する傾向にありました。実際、ラガードの大半は、場所を限定されない働き方の方針(または方針がないこと)による、これらの項目すべてがマイナスの影響を受けていると感じていました。製造業におけるスキルギャップの拡大を考えれば、競争優位性を維持するには、人材獲得や作業員の定着などのメリットがこれまで以上に重要となってきます。SaaS の柔軟性はすでに明確に評価されているだけに、SaaS ソリューションの導入が遅れている企業は不利な立場に立つことになるでしょう。

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多くの業界において、日々の細かな業務は変化していきます。ハイブリッドワークやリモートワークへの移行は受け入れられないと考える経営陣もいるかもしれませんが、知識労働者は概して、この移行を前向きに受け入れています。またボストン大学による 2 年間の分析をはじめとした数々の研究も、この新しいハイブリッド環境が、作業員と管理者の双方にプラスの効果をもたらすという結果を支持しています。

このような状況から、現在や将来の作業員が求めているのは、この変化を後押しし、感染症拡大への一時しのぎでは終わらない真の変化をサポートする企業です。たとえどれほど素晴らしい技術であっても、優れた作業員の貴重なスキルや献身的な取り組みには代えられないと、PTC は理解しています。リーダーはラガードと区別されます。そしてリーダーたちは今まさに(あるいは以前から)、作業員が場所に関係なく働けることの価値に気付いているのです。

リーダーは、ソフトウェアの使用状況を把握している

場所に関係なく働けることがトレンドになってはいるものの、現実は必ずしもそれほど単純ではないと経営陣は理解しています。上司から自宅作業を命じられても、作業員が職場と同じように業務を継続できるとは限りません。インターネットやその他の通信手段を利用することで、1 日や 2 日程度は問題なく仕事はできるでしょう。しかし、生産性を確実に維持するには、このような作業の分散化にも耐えられる堅牢なインフラが必要です。

もちろん、単にいろいろな場所からアクセスしやすいソフトウェアプラットフォームを 1 つや 2 つ購入すればうまくいくという問題ではありません。ソフトウェアはツールの一種です。その最大限の効率性を確実に引き出すため、効果の測定は必須であり、実際に測定は可能です。これもまた、リーダーとラガードを自認する回答者の意見が異なる重要な点です。リーダーの 63% は、ソフトウェアの機能やユーザーライセンス、ハードウェアなどの要素の使用率や未使用率を効率的に追跡できると確信している、あるいは強く確信していると回答したのに対し、ラガードではわずか 33% でした。

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製品やプラットフォームが社内でどの程度機能しているかを把握するには、追跡調査なしではほぼ不可能です。内部の効率を正確に把握できていなければ、把握できている企業のような迅速な意思決定は行えず、不正確なデータを使うことへのリスクが伴います。追跡と展開は、互いに関連する 2 つのビジネス業務です。ソリューションの性能がどの程度かを把握できていなければ、次にどのようなステップで業務プロセスの範囲拡大や投資の削減を実施すればいいかもわからないからです。そこで、以下のビジネス業務について、拡張能力にどの程度自信があるかを回答者に尋ねました。

  • 管理上の展開: ユーザーや企業が使うソフトウェアツールへのアクセスの増設または縮小
  • 機能の拡張: ソフトウェア機能の導入や廃止
  • 地域的な展開: 一部の地域からより広い地域への業務拡大、あるいは特定の地域での業務縮小や撤退
  • ワークロードの拡張: より負荷の高い、または低いワークロードに対応するための、処理能力の拡張または縮小

全体的に、回答の傾向はこれまでと同じでした。リーダーはラガードより企業の展開・拡張に強い自信を持っており、その差は特にソフトウェア機能の拡張に現れました。これは意外なことではありません。ソフトウェアの利用率や未使用率を追跡できなければ、試験的に導入したソリューションを全体的なプラットフォームへ効果的に展開できないからです。

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リーダーは IT 部門を解放する

今日のビジネス業務の本質が、ソフトウェアやオンラインインフラと密接に結びついていることを考えると、多くの企業が IT チームのメンテナンス作業を軽減し、新たなビジネス戦略を促進しようと前進しているのも不思議ではありません。次の設問では、自社の IT チームが主に携わっていると思う業務を答えてもらいました。直感的な回答を得るため、回答者には人員や予算などの具体的な情報は調べずに答えてもらいました。

IT 部門が新しいビジネス戦略に積極的に関与していると回答した割合は、リーダーが 43%、ラガードは 19% と約 2 倍の差が見られました。この結果はこれまでの調査結果とも一致しますが、その理由はどこにあるのでしょう。

答えは、企業のインフラにあります。SaaS ソリューション、そして一般的なクラウドプラットフォームにはどちらも、利用者からメンテナンスの負担を軽減するという、大きなメリットがあります。

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業務をオンプレミスのインフラから SaaS やクラウドソリューションに移行しても、財務への直接的なメリットはすぐには現れないかもしれません。しかし、「時は金なり」という諺があるように、時間はお金に換えられます。IT 担当者がただ業務を遂行するのではなく、ビジネスの成長に積極的に関与するようになれば、リーダーは作業員の可能性を最大限に発揮させられるという優位性を得られます。

リーダーは、サイバーセキュリティの重要性を知っている

サイバー犯罪やデータ侵害の増加を報じるニュースが無数に飛び交う現在においても、リモートワークへの移行は加速しています。この事実は強力なサイバーセキュリティーポリシーの必要性をよりいっそう高めるものであり、リーダーとラガードを合わせたほとんどの回答者が、サイバーセキュリティは優先事項だと回答したのは当然と言えます。とはいえ、それが最優先事項か、単に取り組むべき事項の 1 つなのかでは、大きな違いがあります。

たとえば、機密文書の束や大金の入った分厚い封筒が金庫に入っている状況で、金庫の施錠はその日の優先事項の 1 つですが、最優先事項ではないという場面を想像してみてください。業務をデジタル化するなら、デジタルデータのセキュリティは最優先事項でなければなりません。このことを理解しているリーダーが 75% もいたことは注目に値します。一方、最優先事項だと答えたラガードは 53% にとどまり、6% はまったく優先事項ではないと回答しています。

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違いを示す好例が、「サイバーセキュリティへの投資額は、同じレベルのほかの優先事項への投資額と比べて高いと推定される」と答えたリーダーは 45% で、ラガードの 19% と比べて圧倒的に高かったことです。サイバー犯罪は頻度を増し、手口も巧妙化しています。それに伴ってサイバーセキュリティの対策を強化することは理にかなっているのです。重要なのは、この投資は金銭面だけではないということです。適切な人材の雇用、作業員に適切なツールを付与すること、悪意のある第三者に対するトレーニングにも投資が必要です。

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リーダーは、クラウドサービスと SaaS の価値を知っている

以上の分析結果はすべて実態を明らかにしていますが、不思議なことに、意外性はありません。昔から、優れたマネージャーとそうでないマネージャーの決定的な違いは、効果的に話すことではなく、最後までやり遂げることだと言われています。無能なリーダーは命令しますが、優れたリーダーは模範を示すことで前進します。この調査では、ハイブリッドワークやリモートワークの重要性など、リーダーとラガードの意見が一致する部分が数多くありました。しかし、データを詳細に見てみると、リーダーが積極的に行動しているのに対し、ラガードはただ流行に乗っているだけだという異なるストーリーが浮かび上がってきました。

このような行動の違いは、ある重要な事実を示しています。それは、すべてのデータとすべての関連情報をほぼ例外なく現場に保存するという従来の業務のやり方は、業務スピードが向上するにつれて終わりを迎えつつあるということです。リーダーは、SaaS やクラウドサービスが未来を創ると唱えているだけではありません。このようなツールを活用し、従来の技術や考え方では実現できなかった状況や機会を創り出して、成果につなげているのです。

クラウドサービスや SaaS への移行は、きわめて大きなメリットをもたらします。収益はさまざまな方法で最大化されますが、その方法は、必ずしも何百万台と売れる新製品を生み出すことではありません。ハイブリッドワークやリモートワークを導入すれば、リーダーは人材の新たな可能性を引き出し、作業員の定着に必要な支出を削減できます。リーダーは購入したソフトウェアやエンドユーザーライセンスが適切かつ効果的に使用されているかどうかを追跡調査しています。自社の運用をより明確に把握することで、取り組みの規模を拡大できるというメリットもあるのです。

リーダーは、単なる現状維持であるメンテナンス作業から IT 担当者を解放することで、彼らを新たなビジネス機会に関与させたいと考えています。その業務には、関心の高まるサイバーセキュリティへの取り組みも含まれているでしょう。つまり、リーダーは積極的に行動するということであり、この主張はすべて冒頭につながります。リーダーとは、技術を取り巻く状況は短時間のうちに頻繁に変化すると理解している早期導入者ということです。このような状況下で社内のソフトウェアソリューションを繰り返し更新するという作業は、競争優位性を維持する現実的なアプローチではないということです。

PTC が SaaS の提供を開始し、重視する方針に切り替えたのは、このような状況に対応するためです。世界は急速に変化し、あらゆるトレンドがデジタル化の高まりを示しています。競争力、生産性、安全性を高めようとする企業は、もはや自分たちだけに頼ることはできません。また、制約を取り除くのに膨大な時間と費用を要するオンプレミスのソリューションに頼ることもできません。PTC では「トレンドセッター」と呼ばれる、変化を捉えてその変化を受け入れるリーダーを認識しています。未来を創る SaaS とクラウドというサービスを適切に活用することが、大きな競争優位性の獲得につながるのです。