ブログ MBD と MBE (Model Based Enterprise):その違いとは?

MBD と MBE (Model Based Enterprise):その違いとは?

2026年11月2日 Creo お問い合わせ 無償試用版はこちら

デイブ・マーティン氏は、Creo、Windchill、Mathcad の元インストラクター兼コンサルタントです。PTC 退社後は Amazon 社の Creo スペシャリストとなり、Amazon Prime Air の機械工学エンジニア、Creo 管理者、Windchill 管理者を務めました。MIT から機械工学の学位を取得しており、現在は Blue Origin 社の航空電子技術者として働いています。

マーティンは書籍『Design Intent in Creo Parametric』と『Top Down Design in Creo Parametric』の著者です。どちらも www.amazon.com で購入できます。マーティンの連絡先は [email protected] です。

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製品開発に携わっている方なら、ここ数年、「モデルベース定義 (MBD)」や「MBE (Model Based Enterprise)」という言葉をよく耳にしているでしょう。MBD の基本を理解している方であっても、両者の違いはよくわかっていないかもしれません。これらは同じものでしょうか?それとも異なるものでしょうか?あるいは、単なるバズワードでしょうか?

今回は、この 2 つの違いについて解説します。記事の最後では Creo のお客様導入事例もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

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MBD と MBE (Model Based Enterprise) の違い

米国機械学会 (ASME) の規格 Y14.47 によると、モデルベース定義 (MBD) とは、製品の製造と検査に必要なすべての情報を含むアノテーション付き 3D モデルのことです。MBD では、従来の 2D 図面とは異なり、コンポーネントや製品を定義する寸法、公差、注記、シンボル、表面仕上げなどの情報をモデルに取り込みます。つまり、MBD は成果物です。

一方、MBE (Model Based Enterprise)  とは、プロセスの効率化、コスト削減、市場投入までの期間短縮を実現した製品開発組織を意味します。こうした組織では、MBD の活用をエンジニアリングだけでなく、製造や社内外のサプライチェーン、さらにその先へと広げています。

両者の違いについて、詳しく見ていきましょう。

モデルベース定義 (MBD) とは

MBD の背景と 2D 図面からの移行

MBD を理解するために、少し歴史を振り返ってみましょう。コンピューター支援設計 (CAD) ツールが登場する以前は、製品の製造方法や検査方法を説明するために、2D 図面が作成されていました。

CAD ツールでは 3D モデルを作成できますが、製造現場向けには今でも 2D 図面が作成されています。2D 図面は印刷や郵送、持ち運びが容易で便利だからです。

とはいえ、3D モデルを 2D 図面に変換することは、常に一歩後退することを意味します。

PMI(製品製造情報)とアノテーションの役割

MBD は、PMI(製品製造情報)を含む 3D モデルです。PMI(製品製造情報)には部品、アセンブリや製品の製造および検査に必要な情報が含まれます。従来の図面に表示されるものと同じようなアノテーションを作成しますが、そのプロセスはより迅速かつ容易になる傾向があります。多くの人に認識されているとおり、2D 図面に見られる厳格なルールは、MBD には存在しません。

図面を共有する代わりに、ネイティブ形式、またはニュートラルファイル形式の STEP でモデルを共有できます。これが、MBE (Model Based Enterprise) への第一歩となります。

MBD についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
・モデルベース定義 (MBD) とは?導入メリットと成功事例
・モデルベース定義 (MBD) とは何か? [ジェニファー・ヘロン (Jennifer Herron) 氏へのインタビュー]

MBE (Model Based Enterprise) とは

エンジニアリングからサプライチェーンへの展開

MBD が登場する以前、エンジニアは部品製造の担当者と 2D 図面を共有していました。担当者は図面をもとに、自分たちが使用するコンピューター支援製造 (CAM) ソフトウェアでモデルを作り直していました。

企業が MBD を作成して提供している場合であっても、その 3D モデルはエンジニアリング部門内に留まることがよくあります。そうなると、MBD のメリットを十分に活かせません。本来のメリットは、下流工程でモデルが使用されたときに得られます。

まず、MBD を使用するために製造工程を統合する必要があります。STEP AP242 ファイル形式は、セマンティックアノテーションをサポートしています。つまり CAM や検査ソフトウェアは、CAD モデルで作成された 3D アノテーションと、そのアノテーションが参照するジオメトリを認識できます。

しかし、製造部門で CAD モデルをネイティブ形式で使用できれば、さらに効果を高められます。最終的に目指すのは、下流工程の成果物として電子的な TDP(テクニカルデータパッケージ)を作成することです。

TDP(テクニカルデータパッケージ)と MBE (Model Based Enterprise) の成果物

米国国防総省のエンジニアリング図面およびモデリングワーキンググループは、製品開発組織が MBE (Model Based Enterprise) への道のりのどの段階にいるかを評価するためのケイパビリティマトリックスを開発しました。

レベル 0:図面中心である。
レベル 1:モデル中心に切り替え、製造にニュートラルファイルを使用する。
レベル 2:製造にネイティブ CAD モデルを使用する。
レベル 3:MBD 組織となり、アノテーション付きモデルと軽量表示を成果物として使用する。
レベル 4:製造はプロセスに完全に統合される。
レベル 5:企業内部が統合され、MBE (Model Based Enterprise) と見なされる。
レベル 6:製造、企業内部、そして外部企業(サプライチェーンと顧客)が統合される。Web 経由でアクセス可能な TDP(テクニカルデータパッケージ)を成果物とする。

重要なのは、MBE (Model Based Enterprise) はゴールではなく道のりであるという点です。

MBD と MBE (Model Based Enterprise) の始め方

Creo なら、どちらも簡単に始められます。図面作成の知識があるエンジニアや設計者であれば、すぐに使い始められ、基本的なツールを数分で習得できます。アノテーション平面と組み合わせステートの使い方を覚えれば、3D アノテーションの作成と管理もできるようになります。Creo には、幾何公差 (GD&T) など、最新の ASME 規格と ISO 規格への準拠を確実にするためのツールも別途用意されています。

MBD と MBE (Model Based Enterprise) がコストおよびスケジュールにもたらすメリットを実感したい方は、ぜひ Creo の MBD 機能をお試しください。また、Creo のモデルベース定義 (MBD) で、ベテラン技術者の設計ノウハウを継承する方法については、以下の資料をぜひご覧ください。

Two engineers looking at parts data with annotation

Creo:モデルベース定義 (MBD) で設計ノウハウ継承

設計意図を正確に伝える機能やグローバル規格への対応について詳しく解説します。

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Creo お客様事例

以下に Creo を活用して設計業務を最適化した企業の導入事例を紹介しますので、こちらもぜひご覧ください。

【導入事例】
● UD トラックス | 3D データで、意思決定を迅速化
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Two men looking at 3D CAD Creo screen with 3d cad model

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トピック 付加製造 デジタルトランスフォーメーション (DX) 製造の生産性向上 モデルベース定義 (MBD)
Dave Martin

デイブ・マーティン氏は、Creo、Windchill、Mathcad の元インストラクター兼コンサルタントです。PTC 退社後は Amazon 社の Creo スペシャリストとなり、Amazon Prime Air の機械工学エンジニア、Creo 管理者、Windchill 管理者を務めました。MIT から機械工学の学位を取得しており、現在は Blue Origin 社の航空電子技術者として働いています。

マーティンは書籍『Design Intent in Creo Parametric』と『Top Down Design in Creo Parametric』の著者です。どちらも www.amazon.com で購入できます。マーティンの連絡先は [email protected] です。

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