OPCとは？オープンプラットフォーム通信 | Kepware

オープンプラットフォーム通信 (OPC) の概要

OPC は、産業用オートメーションにおけるオープン接続規格です。その相互運用は、非独占的なオープン標準仕様によってサポートされています。最初の OPC 標準仕様は、世界の主要なオートメーションサプライヤーと Microsoft 社の共同作業から生まれました。当初は Microsoft 社の OLE COM および DCOM 技術に基づいていたこの仕様は、プロセス管理と製造自動化ソフトウェアアプリケーションで使用するオブジェクト、インターフェース、メソッドの標準セットを定義し、相互運用を促進しました。現在では、数百もの OPC データアクセスサーバーとクライアントが存在します。

OPC サーバーの概要と仕組み

OPC はクライアント/サーバー技術であると言えます。一方のアプリケーションがデータを提供するサーバーの役割を果たし、もう一方がデータを使用するクライアントとして機能します。OPC は、ベンダー固有仕様の制限なしに複数のベンダー製機器と制御アプリケーションの間でデータ交換を可能にする産業用通信規格です。

OPC を採用するメリット

OPC を採用することで、相互運用、オープンなソリューション、選択の自由など、さまざまなメリットを得られます。オートメーションサプライヤーは、ユーザーのオートメーションアプリケーションの選択肢を増やす、真にオープンなソリューションを提供できます。業界は今、転換の時代を迎えており、OPC を採用した世界中の自動化のプロフェッショナルが、産業用アプリケーションに OPC を組み込むことでメリットを実感しています。

OPC の沿革

1994 年、さまざまな産業分野の専門家が OPC 協議会を結成しました。この協議会の目標は、ベンダーがデータを迅速かつ確実に共有するアプリケーションを開発できるように、重複した開発作業をベンダーに強いていた独自のスキームを排除できるようにする単一のクライアント/サーバー仕様を策定することでした。OPC 協議会は初の仕様となる Data Access Specification 1.0a を 1996 年に公開しました。この仕様に従うことで、ベンダーはクライアント/サーバーソフトウェアを迅速に開発できるようになりました。

このデータアクセス仕様により、アプリケーションベンダーは専用の通信ドライバーを開発する必要性を排除できました。この開発作業は、アプリケーション開発よりも大きな負担になることがしばしばありました。OPC 技術により、ベンダーの労力をほぼクライアントアプリケーションのみに集中できます。このデータアクセス仕様は、クライアントとサーバー両方のアプリケーションインターフェースがどのように構築するかを定義します。仕様に正しく準拠している場合、クライアントのベンダーは、産業用機器向けのあらゆる OPC サーバーがデータアクセスに必要な接続性を提供できることを認識しています。市場投入期間や信頼性といった問題は、もはや OPC アプリケーションを制限するものではありません。

従来、エンドユーザーは通信ドライバーの提供状況や、ベンダーのドライバー開発体制の有無に応じてソリューションを選択する必要がありました。OPC により、エンドユーザーはアプリケーションの問題を解決するために最適なソフトウェアを選択できるようになりました。ユーザーは、新しいドライバー要件に対応することや、パフォーマンスの問題を修正するために、さまざまな OPC サーバーベンダーから選択できます。アプリケーションのベンダーは、通信の問題やニーズに対応することなく、中核的な製品の改良に集中できます。

OPC Classic 仕様

OPC Classic 仕様は、分散ネットワーク上のアプリケーションとデバイス間の円滑な通信を促進するために、Microsoft の COM/DCOM を使用して策定されました。この仕様はデータ転送、アラームとイベント、履歴データなどに対応し、既製品を好むユーザー向けに幅広いツールを提供します。

OPC Data Access (OPC DA)

OPC Data Access (OPC DA) は、OPC 協議会が策定した仕様です。おおまかに言って、OPC サーバーはサーバー、グループ、アイテムという複数のオブジェクトから構成されています。グループはクライアントがデータを整理する方法を提供し、アイテムはサーバー内でのデータソースへの接続を表します。これにより、汎用プロトコルを使用してクライアントとサーバーの間にリアルタイムのデータ交換のためのパスが定義されます。

OPC Alarms and Events (OPC AE)

オートメーションもデータも増加している現代の製造環境において、OPC Alarms and Events (OPC AE) は IT にアラームを通知し、イベントを監査し、機器の故障やメンテナンスの必要性を事前に警告します。また、アラーム発生時にはシステムをオンラインの状態に保つためにオペレーションを最適化します。

OPC Historical Data Access (OPC HDA)

OPC Unified Architecture (OPC UA)

OPC Unified Architecture (UA) は、OPC Classic 仕様のすべてのコンポーネントを 1 つのフレームワークに統合した、プラットフォームに依存しないアーキテクチャーです。このスタイルのサービス指向アーキテクチャー (SOA) は分散ソフトウェアコンポーネントを統合し、相互運用と通信を確保します。OPC アーキテクチャーに対する多層的なアプローチにより、プラットフォームの独立性、セキュリティ、新機能の追加能力、情報モデリング、機能的等価性を提供します。

OPC による相互運用の関連情報