Pure Variants

すべてのバリエーションを対象に、要件、テストケース、モデル要素、コードブロックなどの存在を制御できます。

ソリューション空間で、Pure Variants フィーチャーモデルのフィーチャーをエンジニアリングアセット（要件、テストケース、アーキテクチャ要素、ファイル、コードブロックなど）にマッピングし、構造的なバリエーションポイントを作成できます。

このマッピングの際、一部のバリエーションには存在しないエンジニアリングアセットがある場合は、それらのアセットに制約（フィーチャー名と論理演算子からなるルール）を追加します。

フィーチャーモデルからフィーチャーを選択してバリエーションを構成する時点で、この選択に基づいてエンジニアリングアセットの制約が評価されます。各制約は true または false として評価され、この評価に応じて、それぞれのエンジニアリングアセットを保持するか、バリエーション固有の出力から削除するかが決まります。

このように、すべてのエンジニアリングアセットで構造的バリエーションを特定し、Pure Variants によって解決することで、バリエーション固有の出力を生成できます。

複数のバリエーションを対象に、要件テキスト、テストの説明、モデル属性、コードなどに含まれている値を制御できます。

Pure Variants フィーチャーモデルの属性をエンジニアリングアセット（要件、テストケース、アーキテクチャ要素、ファイル、コードブロックなど）で参照することで、パラメトリックなバリエーションポイントを作成できます。

そのためには、バリエーション間で異なる値を含むエンジニアリングアセットに計算（フィーチャモデルの 1 つ以上の属性への参照と算術演算子からなるルール）を追加します。

属性値はバリエーションの構成時に決定されます。ユーザーが手動で設定する場合と、論理ルール、またはほかの属性を入力として使用する計算に基づいて自動的に決定される場合があります。

エンジニアリングアセットの各計算が解決され、計算値に置き換えられます。

このように、すべてのエンジニアリングアセットでパラメトリックバリエーションを特定し、Pure Variants によって解決することで、バリエーション固有の出力を生成できます。

PTC の一連の Pure Variants コネクターを使用すると、ツールの境界を越えて、一貫した方法でエンジニアリングアセットを再利用できます。

Pure Variants では、ツールやアセットタイプの境界を越えてバリエーションを管理できます。製品ラインのフィーチャーとその依存関係はフィーチャーモデルに取り込まれます。これらのフィーチャーをエンジニアリングアセット（要件、テストケース、アーキテクチャ、コードなど）にマッピングすることで、これらすべてのアセットを対象に一貫した方法で、構造的バリエーションとパラメトリックバリエーションを制御します。

フィーチャーモデルに基づいて、フィーチャーと属性値をバリエーションごとに一度だけ決定します。さらに、エンジニアリングアセットのバリエーションポイントを完全に自動で解決することで、不整合を回避し、開発ライフサイクルの早い段階で相反する決定を検出し、修正できます。

機械工学、電気工学、ソフトウェアエンジニアリングなど、さまざまなドメインのバリエーション情報を記述し、伝達することができます。

Pure Variants では、フィーチャーモデルを使用してバリエーションの情報を具体的に表し、それを永続化します。複雑なシステムの開発では、機械工学、電気工学、ソフトウェアエンジニアリングなど、さまざまなドメインのエンジニアが製品バリエーションの開発に関与します。

フィーチャーモデルを使用すると、理解しやすく、ドメインに依存しない形でバリエーション情報を交換できます。また、開発プロセスの早い段階で既知の依存関係について話し合うことで、開発にかかわるエンジニア間での一貫性を確保し、統合時の予期せぬ事態を回避することができます。

OSLC リンクを設定すると、Pure Variants のフィーチャーと、OSLC 対応ツールのその他のエンジニアリングアセットとの間でトレーサビリティを強化できます。

Pure Variants は OSLC プロバイダーとして機能するため、ユーザーのエンジニアリングアセットとフィーチャーモデルのフィーチャーの間に OSLC リンクを作成できます。これによってトレーサビリティが向上し、さまざまなツール間でこれらのリンクを操作できるようになります。

さらに Pure Variants は、グローバル構成という OSLC のコンセプトもサポートしており、ツールの境界を越えてエンジニアリングデータを管理できます。エンジニアリングアセットを含むグローバル構成に Pure Variants プロジェクトを統合し、グローバルベースラインを作成します。あとは Pure Variants により、再利用可能なエンジニアリングアセットを含むグローバル構成から、バリエーションのグローバル構成が自動的に生成されます。

ファイルベースの開発ワークフローで、Pure Variants のモデルをバージョン管理リポジトリにコミットする場合でも、あるいはリアルタイムのコラボレーションワークフローで、フィーチャーモデルやバリエーションモデルを操作する場合でも、Pure Variants が役立ちます。

Pure Variants Eclipse クライアントは、Eclipse Team Provider インターフェースを介して、Eclipse と互換性のあるすべてのバージョン管理システムをサポートします。また、Pure Variants モデルサーバーを使用して、フィーチャーモデルとバリエーションモデルをデータベースに保存し、リアルタイムで共同作業することもできます。

どちらの場合も、比較とマージが可能なモデルベースのビューを使用して経時変化を追跡し、異なるバリエーションを相互に比較できます。

複数のステップでバリエーションを構成し、バリエーション固有のエンジニアリングアセットを作成できます。

選択したフィーチャーに基づいて、スーパーセットからバリエーション固有のエンジニアリングアセットを一度に生成する代わりに、中間ステップを追加することもできます。たとえば、縮小バージョンのフィーチャーモデルとエンジニアリングアセットを使用して、顧客固有のサブ製品ラインを生成します。その後、同じ顧客用のバリエーションを作成できます。

階層的バリエーションのコンセプトを使用し、システムやコンポーネントの境界を越えてバリエーションを管理できます。

システムが複雑すぎて、1 ステップでは構成できない場合があります。そのようなシステムは、多くの場合、開発ライフサイクルがそれぞれ異なる複数のコンポーネントまたはサブシステムで構成されています。Pure Variants は階層的バリエーションのコンセプトを採用しており、サブシステムのバリエーションを別々のフィーチャーモデルとしてモデリングする一方、複数のサブシステムのフィーチャーとシステムレベルのフィーチャーを互いに関連付けることで、システム全体の一貫性を確保します。バリエーション管理の完全なサポートにより、ボトムアップ、トップダウン、またはインサイドアウトの方法でシステムバリエーションを構成できます。

Pure Variants を CI/CD ワークフローに組み込み、バリエーション固有のエンジニアリングアセットの生成を自動化できます。

Pure Variants には既定のジョブが用意されています。ビルドスクリプトを介してこれらのジョブをトリガーすることで、Pure Variants を使用するプロダクトラインエンジニアリングプロセスの大部分を自動化できます。バリエーション固有のアセット、インポート、Pure Variants 関連のその他のタスクは自動的にトリガーされ、ヘッドレスモードで実行されます。バリエーション管理データを DevOps プロセスに組み込むことができます。

製品ラインアセットと、バリエーション固有のアセットを同時に開発できます。

Pure Variants を使用したプロダクトラインエンジニアリングのメリットを享受しつつ、特定のバリエーションで新機能を柔軟に開発できると便利です。Pure Variants は構成管理に密に統合されているため、これらを両方とも実現できます。

再利用可能なアセットのスーパーセットからバリエーション固有のエンジニアリングアセットを生成したあと、両方のレベルで開発を継続します。このとき、Pure Variants では、ローカルの変更を失うことなくバリエーション固有のアセットを更新できます。