オンボーディングで大事な 3 つの事

執筆者: 土屋 貴史
  • 10/2/2020
  • 読み込み時間 : 2min
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世の中に存在するあまたの SaaS ソリューションを使い始める時には、まず初めにオンボーディング (On Boarding) とよばれるプロセスが存在する。オンボーディングとは世間一般では飛行機に乗る際に使われる言葉であるが、SaaS ソリューションを使いこなすためにはまさに目的地に向かって安全に飛び立つことが必要であり、言いえて妙である。

安全に飛び立つというのは極めて当たり前なことではあるものの、じつはこのプロセスで失敗するケースというのは少なくない。そしてここで失敗するとその後の挽回は難しく、契約期間終了時点で解約 (Churn) される、という話は同業者からも多く聞こえてくる。

PTC のカスタマーサクセスチームはこのオンボーディングを担当のサクセスマネージャーが徹底して行うことで、お客様のプロジェクトが可及的速やかに軌道にのるまでサポートしている。そこで大事にしている 3 つの事をお伝えしたい。


1. ビジネスオブジェクトを明確にする

まず最初にすることは、改めて以下のビジネスオブジェクトを明確に定義することである。
  • ビジネスゴール
  • タイムライン
  • サクセスクライテリア(成功の測定条件)
こちらがぶれると永遠に助走ばかりが続き、飛び立つことができずに契約期間が終了してしまうことになりかねない。もちろん途中でいくばくかの変更には対応するものの、原点となる指標はプロジェクトチーム内で改めて定義しておくことが重要だ。

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図1 Vuforia Chalk のオンボーディング時のビジネスオブジェクトサンプル


2. チームの役割を明確にする

製造業で DX を進めようとする場合、大きく IoT 推進メンバーと現場メンバーの2つが存在するが、この2つの部門が One Team として協業する体制になっている必要がある。特に IoT 推進メンバーが主導で導入を進めた場合、現場のメンバーがあまり関心を持たない無い事も起こりえる。最終的には現場メンバーが使うアプリのため、現場からの要望を吸い上げたり、フィードバックを反映したりしない限り、ビジネスゴールが達成されることは無い。逆に現場主導の場合でも環境の用意やセキュリティイシューでプロジェクトが進まなくなることも多々ある。どちらのメンバーもオーナーシップをとるリーダーを置いてOne Teamでプロジェクトを推進することが成功のカギといえる。

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図2 体制例


3. 開発環境のセキュリティをチェックする

今でこそ製造業でもクラウドを利用する会社が増えてきているが、日本の製造業は特にセキュリティに関して厳しい要件がある。PTC の IoT / AR の製品はクラウド、オンプレミス共に提供可能であるが、どちらの環境で実施するにしろ想定される設備、他システムに問題なく連携できるような環境が構築できるか事前に確認していただきたい。
とあるお客様ではいざクラウド環境を引き渡したときに社内から接続できなかった、という事もあった。またほかのお客様では実際に設備のデータにアクセスするのに社内の申請に数週間かかってしまった、という事もあった。製造業で扱うデータは機密性も高く、担当者の知らないところで思わぬハードルが出てくることがあるものだ。

PTC の IoT / AR ソリューションは開発プラットフォームであり、オンボーディングの後は開発作業がスタートする。もちろんこちらの要件定義やプロジェクトマネジメントもゴールに向けて極めて重要なプロセスになるのだが、まずはしっかり上記 3 つを整理してからスタートすることを強く推奨する。

PTC のカスタマーサクセスチームは皆様のオンボーディングを徹底してサポートしていくので、大いに頼りにしていただきたい。
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執筆者について

土屋 貴史

カスタマーサクセス事業部 IoT/AR サクセス本部
本部長

複数の外資系 SaaS 企業でカスタマーサクセスに従事し、2018 年に PTC 入社。
カスタマーサクセス事業部の立ち上げをリードする傍ら、IoT/AR の領域で自らも担当顧客をもち、企業の DX 推進をサポートしている。

オンボーディングで大事な 3 つの事
SaaS ソリューションを使い始める時にはオンボーディングというプロセスが重要となる。このプロセスではどんなことを考慮するべきか紹介する。