課題

中国最大のオートバイ メーカーが、研究開発、製造、データ管理とプロジェクト管理、MPM、ドキュメンテーションに一連の PTC ソリューションを採用しています。同社が抱えている課題は、高品質な新製品で迅速に対応することです。

大長江集団の製品急速に増大する製品需要に応えるために、大長江では、拡張性の高い製造機能を準備し、革新的で高品質な新製品を投入することで市場の要件に迅速に対応する必要がありました。同時に、環境規制への確実な準拠、品質保証、製品コスト全般の削減にも取り組まなければなりませんでした。

大長江では ERP ベースの情報管理システムを確立していましたが、効率的な製造プロセス管理 (MPM) システムは持ち合わせていませんでした。同社は MPM に関して次のような課題を抱えていました。 

  • さまざまな業務の手作業による管理: たとえば、プロセス手順および規制、作業指示ガイド、チェック カード、BOM 配布リスト、ツーリングおよびアクセサリ プロセス文書などです。これらの業務では、eBOM、mBOM、2D、3D、リアルな画像などの幅広い製品情報を直接参照する必要がありました。同社ではこうした情報を共有するための適切なシステムを展開していなかったため、関連データの収集、交換、変換の管理が困難でした。プロセスをまとめるために必要な時間が長くなり、データの精度が犠牲になり始めました。
  • 設計データとプロセス データがまったく連動していない: 設計が変更された場合に、関連するプロセス文書にはその変更がタイムリーに反映されませんでした。手作業による多くの調整が必要でした。この方法では、mBOM のガイダンスを利用できるのが製造サイトに限定されるだけでなく、プロセス データの精度と新製品のリリース サイクルが脅かされていました。
  • 各部門が独自のプロセス管理手法を用いていたため、標準仕様が存在しない: 設計が変更された場合、各部門で別々にその変更を反映する必要がありました。この方法ではエラーが発生しやすく、結果的にプロセス データ間に不整合が発生してしまいました。異なる部門間での標準化が行われていなかったため、実務と経営の両面で混乱が生じ、複数のプロセス文書で同じ情報を維持することによる負の連鎖反応などが起こっていました。
  • プロセス文書の再利用率の低さ: 派生製品のプロセス文書 (作業指示など) を作成する場合、従業員は標準的な製品と派生製品の違いを 1 つ 1 つ手作業で確認しなければならなかったため、非常に多くの反復作業が必要となっていました。

解決策: PTC Windchill MPMLink

大長江では、これらの問題を解決するために PTC Windchill MPMLink を導入することにしました。PTC Windchill MPMLink は、プロセス データと製品設計データを単一の統合システムで管理することによって、設計変更からプロセス変更へのクローズループ型の管理を実現する、強力な製品ライフサイクル管理 (PLM) ソリューションです。PTC Windchill MPMLink の導入にあたり、同社では次の事項に重点的に取り組みました。

  • 既存の製品データを使用して、製品の製造プロセスをより効率的に作成する
  • 製品の相違点を自動的に特定する
  • バリエーションの製品プロセスを簡単に作成する
  • プロセス文書を出力することで、変更をより迅速かつコスト効率の高い方法で取り入れる

以前から PTC のほかのソフトウェア製品やサービスを利用し成果を上げていた大長江にとって、PTC Windchill ベースの PLM 環境の拡張に新しい MPMLink モジュールを利用するのは自然なことでした。PTC Windchill MPMLink は、インストール済みのほかの PTC Windchill モジュールと緊密に統合されているため、プロセス データと製品設計データを単一の統合システムで管理するという目標の達成に役立ちました。PTC Windchill MPMLink の導入の成功は、このモジュールでの最初の成功の 1 つでもありますが、それによって、製造プロセス管理に関連する以下の目標を達成することができました。

  • プロセス文書の作成の自動化によって正確さを大幅に向上させる。
  • プロセス データと製品設計データを単一のシステムで管理する。設計変更からプロセス変更への関連プロセスを標準化する。設計変更からプロセス変更へのクローズ ループ型の管理を実現する。設計データとプロセス データの一貫性を向上させる。
  • プロセス文書の再利用率を改善する。ユーザーは、既存の製品データを有効活用し、製品の製造プロセスをより効率的に作成できます。特に、システムによって自動的に製品の相違点を特定して、派生製品のプロセスをすばやく作成し、まとまったプロセス文書を出力できます。
  • プロセス情報を mBOM に追加し、製造サイト向けのガイダンスを改善する。
  • プロセス管理の仕様およびさまざまな部門のプロセスを標準化し、プロセス文書の全体的な管理を改善する。

結果: 全社で 1 つのバージョンの製品データを利用

PTC Windchill MPMLink の導入により、製品プロセス文書の維持管理が大幅に向上しました。

  • シームレスな統合を達成できました。全社で同じ製品データ ソースにアクセスするようになり、プロセス文書で使用する製品データはすべて同じソースからのものとなったため、製品データの一貫性が高まり標準化が実現しました。
  • プロセス文書をまとめたり変更したりする際の効率が改善されたため、プロセス エンジニアがデータを手作業で繰り返し入力するという手間が省けました。
  • プロセス データの再利用率が大幅に向上しました。派生製品のプロセスの作成作業が効率化され、1 製品あたり 1 日に 7 人を要していたのが、1 人で済むようになりました。

全体的に見ると、大長江は自社の PLM システムの転換を実現し、その成果はパートナーであるスズキから高い評価を得ました。大長江とスズキの合弁会社では、年間 200 万台までの生産量拡大が可能となり、現在は世界最大のオートバイ工場となっています。同社では、大長江が導入した総合的な PLM システムを採用しました。その結果、大長江と PTC は戦略的なパートナーシップ関係を確立できました。両社は引き続き連携して大長江全体での PLM の利用を改善し強化していく予定です。


大長江と PTC のパートナーシップ

大長江集団は 2004 年に PDM システムの導入を始めました。大規模メーカーである同社では、高度な製品管理システムを構築し、部門間のコミュニケーションを改善して効率化することで、製品の品質に求められる基準を確保したいと望んでいました。

大長江のプロセスでは、マーケティング調査から製品開発、製造、サービスへのコンポーネントの提供まで、すべてを追跡する必要がありました。また追跡に加えて、製品ライフサイクルの全データの一貫性、正確性、容易な追跡性を確保するために、精密なデータを SAP にパブリッシュする必要もありました。PTC Windchill PDMLink (製品データ管理)、PTC Windchill ProjectLink (プロジェクト管理)、PTC Windchill ESI for SAP は、このすべての要件を満たす理想的なソリューションでした。導入と展開が完了すると、この PDM システムは事業運営と開発に関する大長江の要件を実現するだけでなく、全体的なコーポレート ガバナンスへのより戦略的な取り組み方を促進しました。

営業実績の拡大を受け、同社では PTC の統合ソリューションをさらに拡張して PTC Arbortext を加え、オートバイと関連構成部品のダイナミック パブリッシング システムを構築しました。その結果、中国語と英語の製品カタログを Web で提供できるようになっただけでなく、製品カタログの制作ライフサイクルを 22 日間から 10 日間に 50 % 以上短縮することができました。

現在、大長江では、研究開発、製造、購買、供給の各部門で PTC のソリューションが広く利用され、製品設計・開発プロセスの IT アーキテクチャのバックボーンとしての役割を果たしています。そしてそれらのプロセスにより、エンジニアリング部門と製造部門の効果的な連携が実現しています。


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