新しい格子構造について(3Dプリンティング)

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  • 10/4/2019

新しい格子構造について(3Dプリンティング)

Creo 3.0から、付加製造、いわゆる3Dプリンティングに関する機能が初めて搭載され、Creo 5.0、6.0と大きな投資がされてきた。Creo 6.0では、いままでの格子形状とはレベルの違う格子が追加されているので、ここに紹介する。

初めに、言葉に関して少し説明をする。PTCでは「付加製造」と言っているが、3D Systemでは、訳さずに「アディティブ・マニュファクチャリング」と言っている。アディティブ・マニュファクチャリングは、ISOで定義された言葉で、それを日本語訳したのが「付加製造」である。アディティブ・マニュファクチャリングは略してAMとも言う。また、従来の製造方法である切削加工は付加製造の対語として除去製造(サブトラクティブ・マニュファクチャリング)と呼んでいる。

Creo 6.0では、5種類の新しい格子形状が追加されている。今回追加されたカテゴリである「式駆動」に「らせん状配列」「プリミティブ」「ひし形」、Creo 5.0までカテゴリ名が「3D」だったものが「ビーム」に変更され「確率」が追加になっている。 残りの1つは「カスタム」で、ユーザが定義した形状をそのまま利用することが可能である。 追加された新しい格子形状を説明する。

「式駆動」カテゴリ

3つの計算式によって導き出される格子形状で、高い剛性と低い応力を行うための格子形状である。 3種類とも、正しい向きに格子形状を作成することで、サポート材を最小化、または無しで作成できると言うメリットがある。 このカテゴリで作成した格子形状は、実際のジオメトリではない。3Dプリンタへの接続は問題ないが、IGESなどへの出力や解析などは現在のところできない。以下3つは、「式駆動」で可能な形状である。

「らせん状配置」

全ての方向に力が抜ける構造になっており、軽量だが非常に強い構造を作ることが可能である。以下の式を使っている:
sin(x) cos(y) + sin(y) cos(z) + sin(z) cos(x) = 0

「プリミティブ」

方向の角度が0になっている。以下の式を使っている:
cos(x) + cos(y) + cos(z) = 0

「ひし形」

いわゆるダイヤモンド型で、ダイヤモンドの原子配列と同じになっており、強度が強いのが特徴である。以下の式を使っている:
sin(x) sin(y) sin(z) + sin(x) cos(y) cos(z) + cos(x) sin(y) cos(z) + cos(x) cos(y) sin(z) = 0

「確率」

これは別名、ランダム格子で、ランダムに格子形状を作成する。ランダムと言っても、あるアルゴリズムを使用している(ボロノイ分割)。この格子形状のメリットは、衝撃波や音波を吸収することができ、医療用に骨の成長に適用することができる。

「カスタム」

これは、ユーザが定義したセルを直接使って格子を作成することができる機能である。自由度が格段に上がる。

日本では、まだ実際の生産に3Dプリンタを使っている事例は少ないが、アメリカやEUでは、かなり進んできている。今後、この波が日本も訪れるであろう。一部の航空宇宙業界からすでに引き合いも来ている。

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