今さら聞けない、アクショナブル IoT とは一体何か

執筆者: 西 啓
  • 9/25/2020
  • 読み込み時間 : 3min
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PTC では単なる見える化だけにとどまらない、アクショナブル IoT を推奨しています。IoT という言葉はかなり浸透してきましたが、実際に業務の役に立つためには単なる見える化だけでは不十分です。アクショナブル、すなわち次の行動につなげる必要があります。
今回は電車の遅延情報を例にとって、アクショナブル IoT の考え方を紹介したいと思います。
なお、各鉄道会社様に何ら不満を申し立てるものではございません。あくまで、生活の中で理解しやすい例として取り上げております。

1. 通知: 発生したトラブルに関する情報の提供

電車の運行にて何らかのトラブル発生、例えば人身事故や車両故障、急病人の搬出などを知らせます。乗客は電車の停止に直面しているため、その理由をリアルタイムで知ることで次の行動を検討することができるかもしれません。しかしながら原因は多岐にわたるため、乗客に提供するための情報の収集が必要です。特に乗客の急病やトラブル、人身事故となると人を介して情報が伝えられるでしょう。信号などの設備の不具合については、車両の外部のシステムから通知されると思われます。こうして集められる情報を、正確に把握し整理する必要があります。
IoT でも同様に機器やセンサーから集められるデータだけでなく、作業車や現場管理者から入力されるデータや社内の別のシステムから提供されるデータの統合が必要となります。それを、わかりやすく整理してダッシュボードに表示することや、その後のプロセスで利用できるようにデータを提供する仕組みが必要となります。

2. 連携: 再開までの間の代替手段を知らせてくれる

少しレベルアップすると運転再開までの間、乗客に対して別ルートによる代替手段の情報を提供することで、個々に調べる手間を省いて行動をスムーズに促す効果が得られるでしょう。ただし、別ルートの運転状況をリアルタイムで管理し、トラブルが起きているルートへの誘導を避ける必要があります。つまり他のシステムと連携が必要となります。
IoT とりわけ産業機器の故障の場合には代替手段が限られるケースがほとんどですが、もし別の手段が存在する場合は、それぞれの状況も情報を統合して活用することで、判断を支援することが重要となります。

3. 分析: あとどのくらいの時間で再開できるかを知らせる

さらに次のレベルでは、乗客にとって重要な判断材料となる運転再開までの所要時間を、迅速かつ正確に提供することが必要となります。これにより乗客は乗ったまま待てば良いのか、別の手段に変えた方が良いのか判断して行動できるようになります。
実現する際には、いかに迅速かつ正確な数値を算出するのか、が重要な要素となります。過去のトラブルのデータを分析して、トラブルの原因や状況に応じて復旧までの所要時間を予測できる仕組みが必要となります。
産業機器での IoT の場合はトラブルによる機器の停止時間よりも、正常な稼働状態の時点から故障までの稼働時間を予測することが求められます。どちらの場合も、過去のデータの分析、そして求めたい時間の長さを求めるために機械学習によるリアルタイムの予測システムが必要となります。

まとめ

まとめますとアクショナブル IoT とは、利用者が次の行動をとれるような情報を提供する仕組みのことです。集めたデータを漫然とグラフ化するだけではなく、目的を持ってデータを整理して提示することにより、利用者はより早く判断して行動に移すことができるでしょう。またどのレベルの情報を求めているのか、を判別することでシステム構築にかける費用や工数を調節することもできます。
最初は初歩的なレベルでの情報提供の仕組みを着実に構築し、必要に応じて段階的にレベルを上げていくためにも、適切な IoT プラットフォームの採用をぜひご検討ください。

参考に

PTC ではアクショナブル IoT に関するオンデマンド Web セミナーを提供しています。こちら からご参加ください。
産業 IoT におけるデータの可視化に関する Web ページ「 IoT データの可視化」 、またデータ分析について紹介する Web ページ「 IoT Analytics: データを価値あるインサイトに変える」 を提供しています。どちらも合わせてご参照ください。
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執筆者について

西 啓

製品技術事業部 プラットフォーム技術本部
製品戦略部 部長

2015年 PTC ジャパン入社し、IoT/AR 製品のプリセールス・プロモーション活動、およびサードパーティとのパートナーシップ構築を担当している。特に IoT については前職から足掛け 10 年以上、M2M と呼ばれた時代から取り組んでいる。 また、中小企業診断士でもある。